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療育手帳、いつとる?
みんなの声で大解剖

「取ったほうがいい?」「いつ取るべき?」「手続きは?」
支援学級の保護者が気になる療育手帳のすべてを、
リアルな体験談と制度情報でまとめました。

⏰ いつ取った? 🗣 みんなの声 ✨ メリット 💭 迷い・不安 📝 手続きの流れ 🎁 受けられるサービス 🎓 進路との関係 🗼 東京都「愛の手帳」 🔄 手帳の違い
✏️
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まず知っておきたい

療育手帳って何?

📖 療育手帳とは

知的障害(知的発達症)のある方に交付される障害者手帳です。さまざまな福祉サービスや支援を受けやすくするための証書で、持っていることは自分から言わなければ誰にも知られません

対象:発達期(18歳まで)に知的機能の障害があらわれ、IQがおおむね70未満で、日常生活に支援が必要な方。

※法律で定められた制度ではなく、自治体ごとに運用が異なります。東京都では「愛の手帳」と呼ばれています。

⏰ いつ取る?きっかけは?

発達検査の精度が上がる3歳以降の申請が多く見られます。2歳では正確な判定が難しいことも。

📊 取得が多いタイミング

  • 3歳前後:発達検査の精度が上がる時期。療育サービスをスムーズに受けるために申請するケースが多い
  • 就学前(5〜6歳):小学校入学に向けた支援体制づくりのために取得
  • 中学〜高校進学前:特別支援学校への進学時に取得を勧められることがある

※取得後にIQが基準を超えた場合は返納も可能。更新時に判定が変わることもあります。

保護者のリアルな声

🗣 みんなの声が届きました

アンケートに寄せられた保護者の体験談です。迷い、気づき、実感——一つひとつが貴重な「先輩の声」です。

🌿 お守りのような存在
就学前に取得
取得する事に少し迷いましたが、民間の療育施設、市立の療育園に通えたことが大きなメリットでした。
療育に通っていて、中度から軽度になるかな?と期待した更新タイミングで重度になったときは、私は何にこだわっているんだろうとハッとしました。度数を上げることが目的ではないし、そのために療育を受けているわけではない。この子が社会で生きていくための支援を受けているんだと改めて思いました。今は放課後デイの支援を受けるだけでなく、交通料金や入場料の割引など、受けられる恩恵に感謝しながらお守りのように思っています。
小学生で取得
先々の息子の進路のことを考えて、選択肢が多い方が良いだろうと早めに取得しました。今は、お守りのような感覚で持っています。
持っていることによって、親としては先々の不安がやわらぐのと、療育手帳を持つことで相談を聞いてくれる場所が増えたように思います。
💜 障害受容と家族の気持ち
就学前に取得
障害受容の手助けになっていると感じます。
家族が障害を受け入れがたいようなのですが、まず支援を受けられることを確認して、少し安心しているようです。
就学前に取得
小学校に上がって、わが子の物事の理解度を冷静に受け止められるようになったら、3度ではないだろうな…と感じ始めました。
2度であれば公共交通機関の割引や高速料金割引など様々な福祉サービスが受けられることがわかり、積極的に更新手続きをしました。予想通り判定は2度に変更され、何かしら恩恵を受けられた時には、家族みんなで手帳を受けた子どもに「ありがとう!」とお礼を言っているほどです(笑)
🩷 子ども本人の気持ち
小学生で取得
手帳を持っていることは周りの友だちには積極的には伝えていないし、今後も知的障害があること、手帳を持っていることはあまり知られたくないそうです。
持っていることは絶対に公表しないといけないものではないので、機会があるなら是非取得しておいたほうが、将来を考えると安心ではないでしょうか?
小学生で取得
息子が高学年の時に療育手帳を人前で出さないでほしいと言ってきたことがありました。
放課後デイサービス先で他の子も同じものを持っていることに少し抵抗を持っていた時期があったようです。なので、息子がそばにいる時は人前では出さないようにしています。中学1年生になって、だいぶ療育手帳に対して抵抗がなくなってきたようです。
💙 取得のヒントと地域差
就学前に取得
2歳8ヶ月で手帳取得しました。市役所では3歳になってからじゃないと取れないと説明されましたが、駄々を捏ねて(笑)申請しました。
児童相談所の知能検査の際は取れるわけないって雰囲気は全くなく、「この子は手帳の対象です」とハッキリ言われました。3歳未満で手帳が欲しいと思っている方、役所で門前払いされた方に手帳とれる場合もあるよ!って伝えたいです。
小学生で取得
IQ制限のない地域に住んでいます。高IQでも生活に困難があると認められると、130あっても手帳がとれます。
また、誰もはっきり言わないのですが、支援学校進学を希望していると言えば療育手帳が発行されるようです。このような地域格差にも触れていただきたいと思います。
中学生で取得
小学校支援学級在籍中に担任に相談しましたが、急いで取る意味がないと結論を出しました。その後、先輩保護者から「中学入学前にはあった方がいい」と教えていただき取得。
今問題化している地方によるばらつきの統一化への不安は大きいです。子どもは成人していますが、私自身身体と頭が使えるうちに行く末を見つけなければと考えています。

📍 知っていますか? 療育手帳の「地域格差」

実は療育手帳には全国統一の法律がありません。1973年の厚労省通知をもとに、各自治体が独自の基準で運用しています。そのため──

つまり同じ子どもが、住む場所によって手帳が取れたり取れなかったりするのが現状です。

🔄 動きが出ています:2025年6月、厚労省が「療育手帳の全国統一化」に向けた検討会の設置を決定。WHOのICD-11に準拠した新しい判定ツール(ABIT-CV)がモデル自治体で試行開始されています。

参考:福祉新聞|療育手帳を全国統一 厚労省が検討会設置の方針厚労省|療育手帳の実態等に関する調査研究報告書

🍂 将来への不安
小学生で取得
次の再判定が5年後の18歳になるのですが、本人で申請が可能になります。果たして18歳以降に自分の意思で再判定を申請できるかどうかが心配です。
申請書の記入などが必要になるので、5年後は一緒に申請をしてみようと考えています。映画館やテーマパークでの割引もあり、いざ行ってみたら本人の気持ちが不安定で充分に利用できなかった場合でも、割引された値段で利用するので、気持ちのダメージが軽減できて良いと思いました。

💬 あなたの声も聞かせてください

療育手帳について、あなたの体験を教えてください。メリット・デメリット・迷い・後悔──どんな声も、同じ道を歩く保護者の力になります。

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メリット

✨ 取ってよかったこと

💰 経済的メリット

  • 児童発達支援の利用料 9割以上を公費負担
  • 所得税・住民税の障害者控除
  • 自動車税の減免
  • 公共交通機関の運賃割引(JR 50%割引等)
  • NHK受信料・水道料金の割引
  • 特別児童扶養手当の対象に

🤝 支援面のメリット

  • 保育園・幼稚園で加配の先生がつきやすい
  • 障害者雇用枠での就職が可能に
  • 生活・将来の相談支援が利用しやすい
  • 転居先でのサービス申請がスムーズ
  • 日中活動(通所施設等)の利用
  • 将来の就労支援の下準備に

💭 迷い・不安・知っておきたいこと

多くの保護者が「実質的なデメリットはほとんどない」と言う一方、心理的な壁が一番大きいとも言われています。

💭 心理面

  • 「障害」を公式に認めることへの抵抗感
  • 成長後、子ども自身が手帳をネガティブに感じることも
  • 周囲にどう伝えるか迷うことがある

📋 手続き面

  • 数年ごとの更新・再判定が必要
  • 発達検査の予約に数ヶ月待つことがある
  • 引っ越し時に住所変更手続きが必要

🌱 迷っている方へ

取得を躊躇されている場合、無理に急ぐ必要はありません。時間をかけてゆっくり考えてください。手帳は持っていても使わなければ提示を求められることはなく、返却も可能です。必要になったタイミングで申請するのも一つの選択です。

知っておきたい

📝 申請から交付までの流れ

申請から交付まで2〜3ヶ月が目安。検査予約が混む時期は、さらに時間がかかることも。

1
窓口で申請

市区町村の障害福祉担当窓口、または児童相談所で療育手帳の取得を申請。判定日の予約を取ります。

2
発達検査を受ける

児童相談所(18歳未満)で心理判定員・小児科医による面接と発達検査。所要時間は2〜5時間程度。田中ビネーやK式などの検査が使われます。

3
審査・判定

IQの数値だけでなく、日常生活のコミュニケーション、身の回りのこと、社会適応能力を総合的に判定。等級が決まります。

4
手帳の交付

判定結果に基づき手帳が交付されます。等級はA(重度)とB(その他)が基本。自治体によってA1・A2・B1・B2などに細分化されます。

📋 必要書類

※自治体によって異なります。事前に窓口への相談をおすすめします。

💡 知っておくと安心

検査結果はIQだけでなく、日常生活の様子を総合的に判定します。更新時に判定が変わることもあります(軽度→中度、または基準を超えて返納など)。お子さんの「今」を正確に知るための検査でもあります。

🎁 療育手帳で受けられるサービス

カテゴリ主なサービス内容
💰 税金の控除所得税・住民税の障害者控除(特別障害者はさらに上乗せ)
🚃 交通割引JR運賃50%割引(第1種)、バス・私鉄の割引、タクシー割引
🏠 公共料金NHK受信料割引、水道料金割引、郵便料金の障害者割引
🚗 自動車自動車税・軽自動車税の減免、有料道路の割引
👶 手当特別児童扶養手当、障害児福祉手当の対象に
💼 就労障害者雇用枠での応募が可能。法定雇用率の対象に
🏫 教育加配の先生、特別支援学校への入学時に活用
🎠 レジャー動物園・美術館・テーマパーク等の割引

※サービス内容は自治体によって異なります。詳細はお住まいの市町村の障害福祉窓口にご確認ください。

進路に関わる

🎓 療育手帳と進路の関係

🏫 特別支援学校への進学

特別支援学校高等部への進学時に「療育手帳の取得を」と言われることがあります。手帳の発行には時間がかかるため、早めの準備が重要です。

ただし、療育手帳は厚生労働省(福祉)の制度、学校教育は文部科学省の制度であり、手帳で支援学級や支援学校を「強制される」ことはありません。

💼 就職と療育手帳

療育手帳があると障害者雇用枠で応募でき、一般枠より競争が少ない場合があります。企業の法定雇用率の計算対象となるのは手帳保持者のみです。

🗼 東京都の「愛の手帳」

💜 東京都は独自の制度

東京都では療育手帳を「愛の手帳」と呼び、全国と異なる4段階の等級を設けています。

等級程度概要
1度最重度日常生活全般に常時介護が必要
2度重度日常生活に常時注意と介助が必要
3度中度他人の助けや指導で身辺処理が可能
4度軽度日常生活は概ね自立、抽象的思考が困難

判定機関:
18歳未満 → 各児童相談所
18歳以上 → 東京都心身障害者福祉センター

よくある疑問

🔄 療育手帳と精神障害者保健福祉手帳の違い

発達障害の場合、「どちらの手帳?」と迷うことも。知的障害の有無がポイントです。

療育手帳精神障害者保健福祉手帳
対象知的障害精神障害全般(うつ、統合失調症、発達障害 等)
発達障害は?知的障害を伴う場合知的障害を伴わない場合
有効期限なし(次期判定日あり)2年ごとに更新
根拠法令厚労省通知(自治体裁量)精神保健福祉法
判定機関児童相談所等精神保健福祉センター

💡 知っておきたいポイント

日本には発達障害専用の手帳はありません。知的障害を伴わない発達障害(ASD、ADHD等)の場合は精神障害者保健福祉手帳が対象になります。お子さんの状況に合った手帳について、主治医や相談支援員に相談してみてください。

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